建設総合統計の可視化

国土交通省では、国内の建設活動を出来高ベースで把握することを目的に建設総合統計を毎月発表している。 気が向いたので、ちょっと可視化してみた。 使用するデータは2017/9/19に発表された2010年4月から2017年7月分までのデータを利用する。

都道府県別の毎年4月のデータの推移から下記のことがわかる

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東北三県に着目し出来高および東北3県に占める各県の出来高割合の推移をみると、 東日本大震災の復興のため3県とも建設需要が増加している。

特に宮城県で増加しており以下のようなことが考えられる。

  • 福島県原発避難なんかもあり復興が進まない
  • 東北の中心拠点である宮城県に建設(復興)が集中した
  • 宮城県の建物被害が大きかった

宮城県の震災前 約500億円 –> 2000億円以上 と約4倍の建設特需はすごいと思う。

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建設動向としては、 復興関連の需要は減少し、東京オリンピックに向けた需要が増加中といえる。

毎年12月の出来高の増加率の推移をみると、2013年はほとんどの都道府県で出来高が増加しており、 安倍政権になって建設需要が急増したといえる。 f:id:jerrarrdan:20170920053945p:plain

都道府県別の月別の出来高増加率の推移をみると、年間を通して発注・完成時期がある程度平準化している地域とそうでない地域があるのがわかる。 国交省では施工時期の平準化を進めているようであるが、これを見ればその進捗状況が一目でわかるといえる。

青森県は、雪の影響で一時期に発注が集中すること等があるのか極端に増減がある。

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